この冬に贈るソムリエ厳選ギフトワイン 赤ワイン編
2023/10/30
ワインは贈る人も贈られる人も、乾杯を交わすような心華やぐ時間が演出できる特別な贈り物のひとつです。ワインの世界は、知れば知るほど奥深く、ワインを贈ることを通して、多種多様な種類や個性的なワインにも触れていただくことができます。大切な方のために、特別な記念の日に、また、お祝いごとのタイミングに合わせてなど。ソムリエ厳選の1本をこの冬ご提案させて頂きます。
————『豊満さ滑らかさではハーランを、骨格と深みはオーパスワンを越える桁外れのワイン。
少量生産だからこそできるであろう、ワイン造りの全てに採算を度外視したこだわり』
(ワイン王国 より)
今やアメリカを代表する不動のワイン「オーパス ワン」。
その元醸造責任者にして、「ロバート モンダヴィ ワイナリー」の最重要任務 “ト・カロン・プロジェクト”を率いる醸造長、ジェヌヴィエーヴ ジャンセンズ女史が夫婦で造る、年間 2,400本ほどしか生産されないプライベート ワイン。
初めてこのワインを口にしたのは、当時日本に初めて輸入された2005年頃だったかと思います。ホテルオークラ東京時代、シニアソムリエになりたての、どこか粋がっていた私は、
初ヴィンテージの2000年や、2001年を試飲しながら、当時このワインの4倍していた”オー〇ス 〇ン”より「上品なのではないか?」と、贅沢で罰当たりな感想を持っていました。
そんな味わい的にも、コスパ的にも強烈に印象に残っていた「ポートフォリオ」でしたが、知名度に勝るオーパス ワンの陰に隠れ、なかなか売れずにいました。
そのうちに、当時のインポーターさんも手を引いたようで、私の記憶からも何年も忘れていました。
それから数年、麻布十番のワインバーでソムリエをしていた頃、再びこのワインと出会う機会に恵まれました。
新しいインポーターさんに変わり、再会したポートフォリオは、あの頃のまま。記憶は美化されると言いますが、むしろ洗練さが増しているように感じました。
ブラックベリー、熟したダークチェリーやプラムの香りに、リコリスと甘やかなオークが重なり合うとても魅惑的なアロマ。
芳醇で瑞々しい、熟した濃い赤い果実のジューシーな味わい。驚くほど長い甘美な余韻がゆっくりとフィニッシュへと導きます。
素晴らしい骨格とフレッシュでしなやかなタンニン、緻密なビロードの様な舌触りで私達を魅了する、フィネスとエレガンスを合わせ持った PORTFOLIO 2018。
ギフトワインが特別である理由をいくつか挙げてみましょう。
お祝いの席の乾杯、特別なごちそうを囲む時などにふさわしい非日常感があります。またボトルの重みや美しいラベルなど見た目からも、いつ開けるか心待ちにする楽しさもあります。味や香り、銘柄にこだわって贈ることもできるので、個性や存在感を発揮するギフトになります。相性が良い食材と合わせるグルメギフトとしての楽しさもあります。
たとえばご家族では、誕生日や結婚記念日に、製造年が同じ年のワインを選んで贈るという演出は、贈られた方の心に残るギフトになるはずです。また成人や新社会人など、大人になった方へのお祝いに。さらにご結婚や昇進、還暦をはじめとする賀寿のお祝いなどにも。贈り物選びに悩んだ時にもお酒が好きな方へワインを贈ると、きっと喜んでもらえることでしょう。
そんな思い出に残る、「味わい」「稀少性」「高級感」————とっておきの1本を贈ってみてはいかがでしょうか?