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マリアージュ

サンマ × 秋刀魚 × ワイン ~ 美味しい関係

2023/11/1

秋刀魚(さんま)といえば秋の味覚の代表選手。日本人なら誰でも大好きですね!

しかし、ここ数年は温暖化の影響やら物価の高騰で、高価、高級な印象があります。

脂が乗って身の締まった秋刀魚は何といっても塩焼きが一番ではないでしょうか。

秋に実る酢橘やカボスなどを搾るイメージで、ワインとのマリアージュで言えば、柑橘の香りを感じさせる白ワインを合わせるのが常道といわれます。

ネットや雑誌を見ると、スッキリ白ワインや泡を提案するものが見受けられます。

数ある提案をなぞってもパッとしないので、ここはソムリエ的に1本に絞ってご紹介したいと思います。

 日本人ならほぼ誰でも頭に浮かべてしまう秋の旬といえば、秋刀魚(さんま)でしょう。

 サンマは日本列島沖の太平洋を回遊する魚で、春から初夏は黒潮に乗って北上、夏に国後~択捉島沖で反転して沿岸に近づき漁師の網にかかります。

 高速で泳ぐため体は刀のように細長いので「秋刀魚」。脂の乗った秋のさんまの塩焼きは日本人の大好物です。

【秋刀魚 × エスタンドン リュミエール ロゼ】

 買った秋刀魚に塩を振って焼くだけで十分美味しいのは、旬ならではの食材ゆえ。

 秋刀魚の塩焼きは、はらわたの苦味が少なく、丸ごと美味しく食べられます。

 はらわたまで食べられる理由は、秋刀魚には胃がないため、内臓に消化物がほぼ入っていないからと言います。

LUMIÈRE  Estandon  

エスタンドン  リュミエール

色調は淡いピンクゴールド。香りは華やかで、オレンジや柚子、ピンクグレープフルーツ、白桃、レッドチェリーなどの果実香に、ライラックやオレンジの花、ほのかな潮風様のミネラル香などが調和。

 まろやかでふくよかな果実味から、柔らかな酸味とのバランスのよさが感じられる。余韻にかすかなタンニンの印象がコクにつながります。

 酢橘やカボスをかけて、芳ばしく焼き上がり、ちょっと焦げ目があり、ほんのり苦みのある腸、ホクホクの身に繊細な酸味と果実味が秋刀魚の風味をよく引き立ててくれます。

 苦み、青臭さ、泥臭さを美味しくしてくれます。

 

 散見するマリアージュには、柑橘の果物を掛けないで、とか、オリーブオイルを垂らしてとか余計な制約があるものも見受けられますが、純粋にいつも通りの食べて頂く秋刀魚の塩焼きに、このロゼワインを合わせるだけです♪

 もうひとつ、サンマを焼きもの以外で調理したレストランのマリアージュもご紹介しましょう。

 【サンマのマリネ 秋ナスとパプリカ添え】

 フレッシュな旬のサンマをマリネに、秋ナスと彩り鮮やかなパプリカを添え、イタリアンパセリを使った”サルサ ヴェルデ” というグリーンソースをあしらいました。

 

 身が厚く脂の乗った旬のサンマと、秋ナス、パプリカの甘味、ハーブソースの爽やかでほのかな苦味。

 オイルをまとったまろやかな味わいには、イタリア、フリウリ ヴェネツィア ジューリア州で産するピノ グリージョをマリアージュさせたいと思います。

Pinot Grigio  Tunella

ピノ グリージョ  トゥネッラ

 第一印象の口当たりはフルーティでまろやか。程よいボリューム感と澱と共に熟成させたシュール リー製法による旨味があります。後半には程よい苦味があり、全体をぼやけることなく引き締めています。

 まろやかでフルーティな味わいは、マリネのオイリーさと合い、茄子やパプリカの甘味を引き立てます。またオイリーな味わいはワインのボリューム感と惹かれ合い、ワインの苦味とハーブのソースからくる苦味が共鳴し、料理をより美味しくしてくれます。

 秋は食材の宝庫!

 シェフの創りだす料理にソムリエの腕が鳴ります♪

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