喰ったるか!ボッタルガ!カラスミとワインの考察・3
2023/12/12
イタリア、サルディーニャ出身の友人による、家庭でできるボッタルガ(カラスミ)を使ったパスタを紹介してもらいました。
そのうちの1つが、ボンゴレビアンコにカラスミを振りかけるパスタ料理です。
Spaghetti Vongole con Bottarga
ボンゴレビアンコにカラスミを掛けるだけのシンプルなパスタ料理ではありますが、ポイントはボンゴレビアンコの塩味を控えることです。
カラスミがそれなりに塩味がしっかりしているので、ボンゴレビアンコの味わいを決めてしまうと、カラスミを掛けて食べた時に、しょっぱくなります!
そしてこの料理に合わせたいワインは、やはりサルディーニャ島でヴェルメンティーノ種から造られる白ワイン。
ボンゴレビアンコのカラスミ掛けは、オイルベースの塩味であっさりめですが、カラスミの分非常に深みのある味わいになっています。
この味わいから上記画像にある“キャノス”を合わせます。
ヴェルメンティーノ種と紹介しましたが、厳密には“インクローチョ マンツォーニ”種と半々(むしろインクローチョ~の方が比率として多めですが・・・)
この“インクローチョ マンツォーニ”は、イタリアのヴェネト州にあるコネリアーノ栽培研究所のマンツォーニ教授により開発された品種の一群です。“リースリング”と“シャルドネ”を交配した品種で、主にイタリア北東部で栽培されています。フルーティーなアロマが魅力的な品種です。
そして、“ヴェルメンティーノ”は、サルディーニャ島を中心にティレニア海に接した、リグーリア、トスカーナ、コルシカ島(フランス)で栽培されており、柔らかな甘味、ハーブのような爽やかさ、そして後味に心地よい苦味
この2種類のブドウがブレンドされた“キャノス”は、とても滑らかな口当たり、洋ナシのコンポートとライムの香りが混ざり合った甘味と爽やかな酸味の香りと味わい。そして余韻に感じるほのかな苦みが全体をドライに仕上げています。
オイリーなパスタの味わいと滑らかなワインの舌触り、カラスミ、アサリの旨味と、コクのあるワインの甘味、そして苦みがお互いを引き立たせてくれます。
“キャノス”は、熟成を重ねるほど甘味とコクが増し、ワイン単体でもゆっくりと美味しく味わえます。