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春巻き × 鳥居平今村 キュヴェ ユカ 甲州 / 山梨  日本

Ji-Cube 2024.11~12 おまかせコース料理より6品目

~ 脆皮春捲 ~

 2004 Toriivilla Imamura  Cuvée Yuka / Yamanashi Japan

 鳥居平今村 キュヴェ ユカ 甲州 / 山梨  日本

 金目鯛を巻いて揚げた春巻きになります。

酸辣ソースといって酸っぱ辛いキレのあるソースが添えてありますのでお好みでかけて

お召し上がりください。   

ふっくらとした金目鯛の味わいとサクッとした春巻きの皮が美味しい。

季節的には春巻きならぬ、“秋巻き”“冬巻き”と言っていたほうがよいのか・・・な?

一緒に添えた特製“酸辣ソース”。文字通りの酸っぱい辛いソースですが、ソースだけ舐めると酸味よりも刺激的な辛味が特徴的ですが、春巻きの断面部分に少し付けて頂くと丁度良いアクセントになります。

マリア―ジュは20年熟成 勝沼産の甲州種。勝沼観光のお土産ワインに多くあるイメージの甲州種は「熟成に向かないワイン(=早飲みタイプ)」ですが、このワインは2004年産の甲州種で造られる20年物。

2004年の勝沼は、雨が少なく日照量に恵まれたグレートヴィンテージでした。

奇しくも現当主で三代目の今村英勇氏のお孫さん、ゆかさんが誕生年したのも2004年でした。

この年は雨が少なく日照量に恵まれ、ここ10年でも最高のヴィンテージになり、特別なキュヴェが造られました。このよさを伝えるべく飲み頃になった昨今ようやくリリースしたというのです。

ワインに当主の奥さんや娘さん、お孫さんのお名前を冠する・・・生産者としての夢であり、ワイナリーあるあるでしょうかね。

麦藁色を帯びたやや濃いイエローの色調。

黄色いりんごのジャムのような果実の香りに、蜂蜜やホワイトマッシュルームといった熟成感が出始めた 複雑さも感じられます。

適度な甘みと心地良い酸味がバランスよく、円やかさが増してきた印象。ほのかな苦みが余韻へと続き味わいをまとめています。

非常に複雑で旨味たっぷりな味わいは、白身魚のふくよかな味わいと仄かな塩味に逢い、また刺激的な辛味のある酸辣ソースと合わせた時の舌に残る辛味に、熟成甲州のユカの優しい甘味が互いを補完し合うマリアージュを魅せてくれます。

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ソムリエ 吉岡 喜代志

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この記事の著者

吉岡 喜代志

1976年 東京生まれ。
銀座、横浜、新宿、青山、吉祥寺など、数々のレストランでサービス、調理の修行を重ねる。2000年 日本ソムリエ協会 認定『ソムリエ』資格取得。
その後、ホテルオークラ東京「ワインダイニング バロン オークラ」にてソムリエとして研鑽を積む。
2005年同協会認定『シニア ソムリエ』資格取得。2006年 東京・赤坂に「中国料理 新葡苑 Tokyo」をプロデュース。
2009年 ㈱クレア設立。同年 六本木「ワインダイニング ル ボン ヴィボン」をプロデュース。
2010年「酒類販売小売業免許」取得。
元麻布ワインバー「Cast78」、赤坂 中国料理「メゾン ド ユーロン」などで、ワインマーケティングアドバイザー。
新宿御苑、南青山、日比谷 中国料理 「礼華グループ」にて統括ソムリエ。
乃木坂中国料理「新華」支配人 兼 シェフソムリエ。
表参道 フランス料理「メゾン ド ミュゼ(旧 1999ロアラブッシュ)」にてソムリエを歴任。
恵比寿の老舗イタリア料理店「トラットリア イル ボッカローネ」と業務提携。
2024年2月より、西麻布「Ji-Cube」との業務提携にて、佐々シェフの創りだす珠玉の中国料理とワインのマリアージュを提唱、ソムリエとして活動中。

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