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海老の砂金仕立て × マルサネ ロゼ  フィリップ ナデフ(マルサネ村・ブルゴーニュ・フランス)

Ji-Cube 2024.5~6 おまかせコース料理より 6品目

~ 金砂明蝦 ~

 高温で揚げた巻き海老(車エビ)をカラスミ、蛯子、山椒塩などで、砂金に見立てた一皿。

 海老に砂金をたっぷり付けながらお召し上がりいただきます。

 高温でしっかり揚げてあるので、頭から尾っぽまで、殻も味噌も美味しく頂けます。


 2022  Marsannay  Rosé   Philippe Naddef  /  Bourgogne・France

 

 マルサネ ロゼ  フィリップ ナデフ / ブルゴーニュ・フランス

 この料理の味わいの多くを占めるのが“カラスミ”です。

 塩味と旨味、磯の香り満載で、芳ばしく揚がった巻き海老と絶妙に合います。

 また、エビの卵“蛯子”が加わり更に深みが増しますが、一方で、たいていのワインは生臭さを感じてしまいます。

 海老の旨味や、カラスミの香りに負けず、更に生臭さを感じない味わいのワインとして、今回フィリップ ナデフのマルサネ ロゼをセレクトしました。

 ロゼワインと言うと、日本人的には“甘口”でジュースのようなイメージを持つ方も多いですが、ロゼワインの多くは、このワインも含め、ドライな味わいのものが大半です。

 近年、世界的にも大人気のロゼワイン。フランスではここ23年間で消費量が3倍に増え、消費されるワインの4本に1本がロゼワインと言われるほどです。

 マルサネ村はブルゴーニュ地方の最北に位置し(厳密にはシャブリより南)、白もロゼも赤も、溌溂とした酸味が特徴です。

 ピノ ノワールから造られるフィリップ ナデフのマルサネ ロゼは、他の生産者に比べ色を濃く抽出しています。少し暗がりだと赤ワインと見紛うほどです。

 ピュアで豊かな果実味、洗練された透明感、複雑で優雅な飲み口は、海老の甘味と香ばしさ、砂金の塩味、お互いの個性が互いに手を繋いで中和し合います。

Ji-Cube

ソムリエ 吉岡 喜代志

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この記事の著者

吉岡 喜代志

1976年 東京生まれ。
銀座、横浜、新宿、青山、吉祥寺など、数々のレストランでサービス、調理の修行を重ねる。2000年 日本ソムリエ協会 認定『ソムリエ』資格取得。
その後、ホテルオークラ東京「ワインダイニング バロン オークラ」にてソムリエとして研鑽を積む。
2005年同協会認定『シニア ソムリエ』資格取得。2006年 東京・赤坂に「中国料理 新葡苑 Tokyo」をプロデュース。
2009年 ㈱クレア設立。同年 六本木「ワインダイニング ル ボン ヴィボン」をプロデュース。
2010年「酒類販売小売業免許」取得。
元麻布ワインバー「Cast78」、赤坂 中国料理「メゾン ド ユーロン」などで、ワインマーケティングアドバイザー。
新宿御苑、南青山、日比谷 中国料理 「礼華グループ」にて統括ソムリエ。
乃木坂中国料理「新華」支配人 兼 シェフソムリエ。
表参道 フランス料理「メゾン ド ミュゼ(旧 1999ロアラブッシュ)」にてソムリエを歴任。
恵比寿の老舗イタリア料理店「トラットリア イル ボッカローネ」と業務提携。
2024年2月より、西麻布「Ji-Cube」との業務提携にて、佐々シェフの創りだす珠玉の中国料理とワインのマリアージュを提唱、ソムリエとして活動中。

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