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Ji-Cube マリアージュ ソムリエの独り言

ハマグリの茶碗蒸し × ジャニエール  レ ロジエール ドメーヌ ド ベリヴィエール(シュナン ブラン/ロワール)

Ji-Cube 2024.3~4 おまかせコース料理より 4品目

~ 椒麻文蛤 ~

 ハマグリの出汁で作った茶碗蒸しに、春の息吹を感じる “フキノトウ” と山椒で作った “醤(ジャン)” を掛け、上品な清湯(チンタン)スープで仕上げた茶碗蒸しになります。

 国産の朝倉山椒の香りと四川花椒の痺れ、フキノトウの仄かな苦みにハマグリ出汁の利いた茶碗蒸し。蓮華で餡とともに口に運ぶと、自然と笑みがこぼれてしましますw

 茶碗蒸しとの相性を考えたとき、フランに合わせる円やかで深みのある味わいのワインを考えます。

加えて、フキノトウのほろ苦い風味と、花椒にはない国産の山椒の香りとピリ辛との調和を考えた時、このワインに辿り着きました。

 Jasnières  Les Rosiers  de Bellivière

 ジャニエール  レ ロジエール   ドメーヌ ド ベリヴィエール

 フランスのロワール地方で産するシュナン ブラン種のワイン。

 若いシュナン ブランは、溌溂とした酸と、ほんのり花梨のようなニュアンスが感じられる辛口なワインですが、このワインは若いうちから非常に濃厚でコンポートした花梨のようなコクのある味わいになっています。甘味のある深い味わいの中に旨味を感じます。

 ハマグリの滋味深い味わいに、このワインの濃い味わいと旨味、フキノトウのほろ苦さと山椒の爽やかな辛味がワインの甘味がそれぞれ旨く調和してより美味しくなります。

 ペアリングのワインは、どれも45ml程度でご提供しています。シェフのお任せコース料理が少量ずつ12品になり、すべてのお料理に1種類ずつマリアージュをご提案するので、デザートの頃には、だいたい500ml程度の酒量になります。

 お料理に合わせて、色取り取り、十人十色?千差万別?三者三様? そう、多様性!

バリエーションに富んだマリアージュをお楽しみ頂きたいと思います。

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この記事の著者

吉岡 喜代志

1976年 東京生まれ。
銀座、横浜、新宿、青山、吉祥寺など、数々のレストランでサービス、調理の修行を重ねる。2000年 日本ソムリエ協会 認定『ソムリエ』資格取得。
その後、ホテルオークラ東京「ワインダイニング バロン オークラ」にてソムリエとして研鑽を積む。
2005年同協会認定『シニア ソムリエ』資格取得。2006年 東京・赤坂に「中国料理 新葡苑 Tokyo」をプロデュース。
2009年 ㈱クレア設立。同年 六本木「ワインダイニング ル ボン ヴィボン」をプロデュース。
2010年「酒類販売小売業免許」取得。
元麻布ワインバー「Cast78」、赤坂 中国料理「メゾン ド ユーロン」などで、ワインマーケティングアドバイザー。
新宿御苑、南青山、日比谷 中国料理 「礼華グループ」にて統括ソムリエ。
乃木坂中国料理「新華」支配人 兼 シェフソムリエ。
表参道 フランス料理「メゾン ド ミュゼ(旧 1999ロアラブッシュ)」にてソムリエを歴任。
恵比寿の老舗イタリア料理店「トラットリア イル ボッカローネ」と業務提携。
2024年2月より、西麻布「Ji-Cube」との業務提携にて、佐々シェフの創りだす珠玉の中国料理とワインのマリアージュを提唱、ソムリエとして活動中。

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