(改)ココナッツミルクのアイスクリーム × 金萱茶(台湾茶)
Ji-Cube 2024.3~4 おまかせコース料理より 12品目
~ 椰奶冰淇淋 ~
このコースもいよいよ最後のデザートに辿り着きました。(長い道のりでした・・・)
デザートは、ココナッツミルクのアイスクリームに、仙草ゼリー*、白玉団子、黒ゴマの餡子が所狭しと盛られています♪ 別添えの抹茶シロップを掛けてお召し上がりいただきますが、さながら和魂漢才の “あんみつ” といった感じです!
ココナッツの風味たっぷりのアイスクリームの甘味に、黒ゴマ餡が深みをプラスし、白玉団子のモチっとした食感、仙草ゼリーの生薬のようなほろ苦い味わいが引き締め、抹茶の香りととろみが全体を包み込んでくれます。全体に甘さが抑えられている “オトナなデザート”となっています。
* 仙草ゼリー…?
台湾には低カロリーで体に良いデザートが多く存在しますが、その中の一つに仙草ゼリーがあります。読み方は「せんそう」です。
仙草ゼリーの原料の「仙草」とは中国原産の植物で、中国では古くから薬草として使われてきました。昔は自生しているものを採取しなくてはなりませんでしたが、現在はハウスで栽培されており、簡単に入手できるようになりました。
仙草ゼリーの作り方は、乾燥させた仙草の茎と葉を鍋で煮込んだものを漉し、そこにでんぷんを少量入れてゼリー状に固めて作ります。
仙草ゼリーは体に良いと言われますが、見た目が黒いので、とても苦いゼリーを想像する人が多いかもしれません。確かに少し苦味はありますが、仙草を煮出して作るので、苦味よりも仙草特有の生薬のような香りと味を感じます。これを食べやすくするためにシロップやはちみつをかけたり、あんこやアイスクリームなどをトッピングすることもあります。最近ですと、タピオカの代わりに甘いミルクティーと一緒に飲まれたり売られたりしています。
今回のコースではワイン中心にまとめていますが、料理が変わる際には、紹興酒や他の中国酒も逢せます。
最後のマリアージュには、中国茶を逢わせました。
ただの食後のお茶ではなく、ミココナッツやバニラの香りがある台湾茶(中国茶)として知られる「金萱茶」です。
金萱茶とは正式には1981年に認定された台湾茶品種である台茶12号「金萱」という茶樹のことです。台茶として12番目に開発されたことから台茶12号という茶樹から作られる品種という意味です。
発酵は中程度でクセは少なく、分類では “青茶” にあたります。
着香をすることなく自然とバニラを彷彿とさせるような甘い香りを発するのが特徴で、甘い香りが好きだとされている台湾や日本人のお茶好きの間で知名度を高めその心を魅了しています。
ココナッツやバニラの甘やかな香りとさっぱりとした味わいの台湾ウーロン茶。デザートの提供前に香りとともに味わって頂き、 “中華風あんみつ” の楽しい甘さをお楽しみください♪
ここまで12品と12種類のペアリング、いかがだったでしょうか。是非お店で実際のお料理とワインや中国酒、中国茶のマリアージュをご堪能頂けることを願っております。