息子の農業体験記
2023/10/12
今年の夏、中学2年生の息子が、学校行事で栃木県にある農家さんのお宅へ“農業体験”ということで民泊を経験しました。
これまでもこの学校では、“漁業体験”や“林業体験”など、第一次産業の体験を通し、その業界の問題点や課題を考えていく学習をしていました。 漁業や林業の体験時は生徒全員でホテルに宿泊していましたが、この夏の農業体験では、5人くらいの班に分かれて、農家さんのお宅で寝泊まりし、そのお宅の生活時間に合わせて農家さんのお手伝いや食事、風呂など、非常に貴重な経験をさせて頂いたようです。
その後10月の初めに息子の学校で文化祭が開かれ、この農業体験をまとめた研究発表が行われました。
PowerPointを使い、iPadでスクリーンに資料や画像を映し出し、農家さんの大変さ、収入の低さ、人手不足など課題や改善策を彼等なりに考えて提言していました。
息子はじめ、中学2年生の生徒が、農水省の資料や、文献と体験したことを踏まえ、よくまとめ、プレゼンテーションする姿には、本当に感心させられました。
ただ、その言葉の端々にどうしても他人事であることが見え隠れていました。
物事を俯瞰することで、課題や改善点が見えてくるものです。
折角課題が分かって、且つ今の農業を切り盛りする(年配の)方々にはないITを日常的に駆使している若い中学生には(息子を含め)、将来的に一人でも主体者として、課題を解決していくための施策、国内自給率を上げていく施策、そのシステムを構築していくことができたら素晴らしいなと感じました。
折に触れて多くの人の前でプレゼンテーションを行う。また他人様の家で寝泊まりをする。農業を始め林業、漁業など、東京に住んでいるとなかなか体験できない仕事を体験する。
中学生には今はまだその有難味が解らないかもしれませんが、日々貴重な経験を積んでいる息子が、羨ましいなと思う秋のとある一日でした。
それと、私も学生時代に戻れるなら、ワイン生産者さんに民泊して、農業体験、ワイン造り体験ができたら・・・などと妄想を膨らませるのでした。